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古池や 蛙鳴き出す 騒音か?

 田んぼに水が張られるとカエルたちが一斉に鳴き出す。
 産卵の環境が整ったことからオスたちが求愛のために鳴くのだという。
 寒すぎず、暑すぎず、窓を開けておくにはちょうどいい季節だ。
 風呂上り、カエルの鳴き声を聴きながら、うちわをあおいでビールを飲む。
 気持ちのいいひとときなのに、この鳴き声がうるさくて迷惑だと裁判所に隣人を訴えた人がいる。
 東京・板橋区の住民が
 「隣の家の池でカエルが繁殖し、早朝から深夜まで鳴いている。実際に騒音の大きさを測定したところ、都の環境基準を上回る六十六デシベルだった。これは目覚まし時計の音と同レベル。池のすべてのカエルの駆除と75万円の損害賠償を求める」と東京地裁に提訴した。

 隣人は
 「うちの池には体長3㎝前後の小型のアマガエルが6、7匹、生息しているだけ。鳴き声は自然音であって騒音には該当しない」と反論。
 東京地裁は判決で
 「カエルの鳴き声は自然音のひとつ」と認定したうえで、
 「原告の主張するような大きな音が発生していたと認められる的確な証拠はない。仮に、原告が主張するような音が発生していたと認められるとしても、受忍限度を超えるような騒音とは認められない」と判断、原告の訴えを退けた。

 4年前には神戸市の男性が
 「近所の保育園の園庭で遊んでいる園児の声や太鼓、スピーカーの音がうるさいために、平穏な生活が送れなくなった」とし、保育園に対して防音設備の設置と慰謝料100万円を求めて最高裁まで争った。
 一審の神戸地裁は「耐えられる限度を超えた騒音とは認められない」と判断。
 二審の大阪高裁、最高裁ともに一審判決を支持し、原告の敗訴が確定した。
 ただ裁判の結果がどうあれ、住民の意向を無視できないのが行政。
 東京都武蔵野市や千葉県市川市、愛知県名古屋市などでは保育園の開園を計画したところ、周辺住民から
 「園児の声がうるさくなる」
 「送迎する保護者の車が迷惑」といった反対意見が相次ぎ、開園を延期した事例が相次いでいる。
 
 幼児のはしゃぎ声やカエルの鳴き声を
 「うるさい」と感じる現代人の感性の方が異常なのではないだろうか。

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