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かけがいのない毎日を守るために

 「かけがえのない毎日を守っていくために、私たちにはやり続けてきたことがあります。中越沖地震や東日本大震災を上回る地震も起こる。その考えのもと、さまざまな事態に対処する手段を積み重ねていく。福島第一原子力発電所の事故の反省を踏まえ、私たちは施設の強化を続けています。見つめ続ける。思い続ける」。
 東京電力が柏崎刈羽原発の再稼働に向け、新潟県内だけで放送を続けているテレビCMのナレーションだ。
 他に
 「先入観とか前例にとらわれず、考えていきます」
 「万が一の、さらに先まで考えます」
 「満足してはダメなんです、ずっと」
 とアピールするパターンもある。
 史上最悪のメルトダウン事故となった同社の福島第一原発事故。
 その反省を踏まえているというのだから、慎重かつ丁寧に、細心の注意を払ってあらゆる事態を想定し、危機管理に万全を期しているのだろうと思わせるCMだが、実態はどうだったのだろう。

 原子力規制委員会は柏崎刈羽原発で核物質防護のための設備が複数個所で長期間、機能を失っていたことを明らかにした。
 東電はこれまで「代替措置をとっている。防護に必要な機能は果たしている」と説明してきたが、2月の休日深夜、抜き打ち検査を行ったところ、機能しなかった。
 テロリストの侵入を防げない状態だった可能性があるわけだ。
 警察署に例えると、署内に置いてある拳銃を狙った泥棒が入り込んでも、気付かないような状態を長時間、放置していたようなものだ。

 同社の警備員は代替措置の不備に気付いていたのに、必要な改善策を講ずることはなかった。
 「福島原発事故の反省を踏まえ」、地震や津波への備えは考えたが、テロ対策までは手が回らなかったということだろうか。
 規制委の更田豊志委員長は
 「分かっていてやらなかったのか、知識が足らなかったのか、なめているのか。そこに非常に強い関心を持っている」
 「データ改ざんや隠ぺいは東電で際立っている。悪い意味で東電スペシャルなのではないか」とあきれている。
 「かけがえのない毎日を守るため」には、原発の再稼働を認めないことが一番だ。

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