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人間50年、いや80年、いや100年

 日本人の平均寿命がどんどん長くなっている。
 男は81歳、女は87歳。
 終戦直後の男50歳、女53歳からそれぞれ30年以上も長くなった。
 明治以前の平均寿命は30代から40年代だったらしい。
 70歳まで生きる人は「古来、稀(まれ)」だったから「古希」。
 織田信長が桶狭間の戦いに向かう際に吟じた幸若舞『敦盛』の一節は
 「人間50年、下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり。ひとたび生を得て滅せぬ者のあるべきか」。
 人の一生は50年に過ぎない。天上世界と比べたら夢や幻のようなもの。命あるものはすべて滅びる。
 本成寺の変で信長が亡くなったのも49歳だった。

 とはいえ、これは平均値。
 短命もいれば長寿もいる。
 1000年前の平安時代、関白として藤原氏全盛時代を築いた藤原頼通は83歳まで生きた。
 10円玉の表に刻まれている平等院鳳凰堂を建立した人で、76歳まで関白を務めた。
 頼通の姉で一条天皇の皇后、紫式部が女房として仕えた藤原彰子も87歳、頼通の妻の隆姫女王は93歳まで生きた。
 幼いころ頼通に冷遇されたものの、即位後は藤原氏から権力を奪い返したのが白河法皇。平清盛の本当の父親という説もある法皇が崩御したのも77歳。
 平安時代であっても、権力者たちは現代と変わりなく長く生きた。

 自民党の二階俊博幹事長は昭和14年生まれの81歳。
 ちょうど日本人男性の平均寿命だが、まだ現役バリバリ。
 平安時代同様、権力中枢の人々は長生きする。
 二階氏は衆院初当選時から田中角栄元首相に師事し、田中派、竹下派、羽田派を経て平成5年に自民党を離党。新生党、新進党、自由党、保守党を渡り歩き、約10年ぶりに自民党に復党。経産相などを経て28年8月に幹事長に就任した。
 幹事長就任時の年齢は自民党史上最高齢の77歳。
 最年少記録は田中元首相の47歳。
 最長通算在職日数は田中元首相の1497日だが、二階氏が来月8日まで幹事長を務めると、この記録を塗り替える。

 日本という国も、田中幹事長のころは青年期だったが、いまは老年期のようになっている。

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