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レジ袋と包丁

 レジ袋と包丁には共通点がある。
 レジ袋は今月から有料になった。政府が省令を改正して義務化した。
 資源の節約と海洋プラスチックごみ、地球温暖化などの問題に対応するためという。
 レジ袋を減らすと本当に海洋プラスチックごみが減り、地球温暖化に効果があるのだろうか。
 包装資材メーカーの清水化学工業は、ポリ袋こそエコなのだと主張している。
 ポリエチレンは石油精製時に必然的にできる。石油をガソリン、重油などに精製した後の残りもので作っている。捨てるよりも無駄なく使う方がエコだ。紙袋より少ないエネルギーで作ることができるうえ、軽くてかさばらないために輸送エネルギーも少なくて済む。
 ポリ袋は市町村が処理しているごみのわずか0・4%でしかなく、レジ袋をなくしてもごみ減量化や地球温暖化の効果は微々たるものという。

 海洋プラスチックごみも、主な原因となっているのは漁網やロープ、ブイ、ペットボトル、発泡スチロールなどだ。
 ポリ袋は海洋プラごみのわずか0・4%でしかない。
 レジ袋はごみ袋などとして再利用もできる。その後、燃えるごみとして処理すれば、焼却を助ける燃料になることはあっても、海洋に流れ出ることはない。
 海洋プラごみになるのは、レジ袋をごみとして処理せず、ポイ捨てしたものだけだ。
 路上などに捨てられたレジ袋が側溝から川や海に流れ出る。

 包丁を凶器とする殺人事件や傷害事件が多発した時代があった。切れ味の良さで選ばれたのかどうか分からないが、三条産の包丁を使う犯人も多かった。
 三条商工会議所には全国各地の警察からよく「○○という包丁はそちらの産地で作られているものか」といった問い合わせがあった。
 「包丁は危険だから子どもには持たせるな」などという馬鹿げた意見もあった。
 包丁が悪いのではなく、包丁を悪いことに使う人間が悪いのだ。
 包丁を目の敵にして隠してみたところで、悪人は別の凶器を使うだけだ。
 海洋プラごみの問題も同じ。
 レジ袋が悪いのではなく、レジ袋をポイ捨てする人間が悪いのだ。
 世の中からなくすべきはレジ袋ではなく、ポイ捨てだ。
 レジ袋を有料化したところで、ペットボトルや古いエコバックなどのポイ捨てが続けば海洋プラごみは減らない。

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