« 産学連携のお手本 | メイン | 地域の食堂を守ろう! »

嗜好品 指向品 至高品

 50年前、たばこがこれほど世間から嫌われる存在になると予想していた人はどのくらいいただろう。
 昭和40年、日本では2人に1人がたばこを吸っていた。
男性に限れば喫煙率は80%を超えていた。
たばこを吸わない方が少数派で、映画やテレビドラマでは人気スターたちがカッコ良く煙をはき出していた。
健康への影響を気にする人は少なく、職場でも家庭でも飲食店でも電車内でも路上でも、多くの人がだれに遠慮することもなく、子どもや妊婦がいても、平然とたばこをふかしていた。

いま、たばこが健康に悪いことは常識となり、喫煙率は20%を割った。
日本たばこ産業(JT)は昨年、53年間続けてきた喫煙率調査をやめた。
来年の東京五輪は加熱式たばこを含めて各競技会場は敷地内全面禁煙となる。

 たばこと並ぶ嗜(し)好品が酒だ。
酒は、いまのところたばこほど嫌われてはいない。
大量に飲めば肝臓をはじめとする各臓器のがん、膵(すい)炎、心臓病、脳血管障害、認知症などのリスクを高めることは知られているが、「酒は百薬の長」という言葉もある。
適量であれば悪玉コレステロールを抑え、善玉コレステロールを増やすとか、脳梗塞や心筋梗塞などを防ぐ効果があると信じられている。

一方で「酒は少量でも健康に良い影響などない。がんになるリスクを高めるだけだ」と主張する研究者もいる。
いずれは酒もたばこ同様、「百害あって一利なし」と言われるようになるのかもしれない。

 喫煙していたころは「たばこのお陰でリラックスしたり、気分転換できる」と思い込んでいた。
禁煙したらコーヒーなど他の方法でも気分転換できることを実感した。
「酒を飲んでいるから胸襟を開いて話ができる」といまは思い込んでいるが、考えてみれば酒を飲まない人とだって、いくらでも腹を割って話すことはできる。

忘新年会シーズンが来た。
酒や酔っ払いに寛容な社会がいつまで続くのか分からない。
「いまのうちに」というさもしい根性で飲むから失敗してしまうのだろうか。

 

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://sugihit.com/cgi/mt/mt-tb.cgi/336

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)