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姪の結婚式

 姪の結婚式に出席した。
 新潟市内の病院で看護師をしている23歳。
 招待する友人たちの都合を考えたのだろう、新潟市の会場で式を挙げた。
白いウエディングドレスの姪っ子は、別人のように大人びていた。先日まで幼さが残っていたのに、しぐさも笑顔も、すっかり「花嫁」だった。
 この日のために、好きなラーメンも我慢してダイエットに励んだというウエストを見る限り、話題の政治家とアナウンサーのカップルのようなできちゃった婚ではなさそうだった。

 叔父の立場で出席する結婚式は楽しい。
 父親のように緊張することもなければ、友人のように「盛り上げなきゃ」と頑張る必要もない。
 気を遣わなければならない取引先や会社の上司もいない。
 「お飲み物は?」というウエイターに「このカクテル、上から順番に全部ね」と頼んでも、妻に「アホ」と言われるだけで済む。
 新郎新婦を冷かす友人たちの様子を眺めながら、ひたすら飲んで食べていればいいのだ。
 若かったころ、友人の結婚式で親族席のおじさんが泥酔していた。
 いま、あのおじさんたちの気持ちがよく分かる。

 とはいえ昔と今では結婚式のスタイルがまったく違う。
 姪の披露宴には、仲人どころか来賓もいなかった。
 新郎自身の「本日はお忙しいところ、僕たちの結婚式にご出席くださり、ありがとうございました。きょうはたっぷり楽しんでいってください。では、乾杯!」で開宴した。
 来賓がいないのだから「新郎は真面目で誠実な好青年」「新婦は優しく穏やかな才女」という、友人たちが「まあ、今日だけはそういうことにしておこう」と目で合図しあう祝辞もなかった。
 スピーチは友人代表だけ。
 余興もカラオケなどはなく、友人たちによる迷演技で爆笑を誘う、凝った映像の上映が続いた。

 最近は神職による神前結婚も、僧侶による仏前結婚も減っているらしい。
 姪の式でも牧師が司祭を務め、我々も讃美歌を歌わされた。
 親族はみな仏教徒なのに、アーメン。
 正月は神社に初詣に出かけ、バレンタインデーにはチョコをプレゼントし、盆は墓参りに行き、クリスマスにはケーキを食べ、結婚式では牧師を前に愛を誓う。融通無碍というべきか、いい加減というべきか。

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