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ニコ二胡ニコ

 二胡(にこ)は、2本の弦を弓で弾く中国の伝統的な弦楽器だ。
 原型は唐の時代からあり、共鳴箱となる胴にはニシキヘビの皮、弓には馬の尾毛が使われている。
 中国・上海出身で日本の共立女子大を卒業した二胡奏者チェンミンさんが先日、三条市の真宗大谷派三条別院(東別院)本堂でコンサートを開いた。1曲目は二胡の独奏。2曲目からはギターとアコーディオンも加わってトリオで全15曲を演奏した。
本堂の戸を開け放ち、扇風機を回しながら夕方スタートのライブ。外が明るいうちは救急車やオートバイなどが走る音が聞こえたが、暗くなるに連れて本堂ならではの厳かな静けさの中での演奏となった。

 二胡は弦が2本しかないのに音域は広い。3オクターブを軽く超える。
 音色も豊かで、ときには太く、本堂の柱も揺らしかねないように響き、ときには繊細で華麗な、澄み切った高音を鳴らした。
 二胡という楽器が素晴らしいのか、チェンミンさんだからこれほど表情豊かな演奏になるのか。
 人間の声とはまったく違う音なのに、人が歌っているようにも聴こえる。京劇の滑稽役のようなコミカルな話し方もあるが、圧巻は『風林火山~異郷情』のようなドラマチックな展開の曲だ。
 壮大な情景を描き出し、英雄たちの激情を表すように朗々と歌い上げる。
 ギターとアコーディオンとのトリオでこの迫力なのだから、ピアノやオーケストラと組んだら、どれほどのスケールになるのだろう。

 本堂の畳に座ったり、低い椅子に腰かけて聴いているのだから、二時間にわたって同じ体勢を保つのはきつい。
 足はしびれ、尻も痛くなる。
 隣の年配の女性たちは足を伸ばしながら
 「これ、何という曲だったっけ?」
 「『花の首飾り』らて」などと話している。
 「チェンミンさんて何歳らろっかね」
 「五十歳ぐらいじゃないの?」
 「なにね~!三十歳ぐらいに見えるねかて!」といった声も聞こえてくる。演奏中に。
 雑談は演奏の合間に済ませ、演奏中は静かにしてほしかったが、足も痛いし、場内は暑い。
 クラシックのように静かに聴く環境ではなかったのだろう。
 次はコンサートホールで聴いてみたい。

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