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 東京五輪の暑さ対策として東京都が「かぶる傘」を試作しているという。小池百合子知事が記者会見で発表した。
 傘といっても持ち手はなく、帽子のように頭の上に乗せてあごひもで止めるタイプ。熱や光をさえぎる素材を使っているそうだが、形は江戸時代の「三度笠」そっくりだ。
 これをかぶって長い楊枝をくわえたら木枯し紋次郎になる。小池知事は「男性で日傘を差すのが恥ずかしい人は、思い切ってここまでやってみてはいかかでしょう」とPRしているが、日傘を恥ずかしがっているような男が三度笠をかぶるわけがない。
 「ギャグ?」「これなら麦わら帽子でいいんじゃない?」といった声も上がっている。


 そもそも、なぜ7月24日から8月9日という真夏の東京で五輪を開くのか。
昭和39年の前回東京五輪の会期は10月10日から24日だった。雨の日もあったが、最高気温は高くても23・3度にとどまり、大会は成功した。
それを記念して当初は10月10日、いまは10月の第2月曜を「体育の日」としている。
対して来年の東京五輪は酷暑の中で開くことになる。
少しでも暑さを避けようとマラソンは午前6時、競歩は午前5時30分にスタートするという。
 選手たちは未明に起きてコンデションを整えなければならない。過酷な環境となることが分かっていながら、小池知事は「アスリート・ファースト」と言っている。猛暑日に競技させることのどこが選手優先なのだろう。


 東京五輪を真夏に開くのは、人気イベントが少ない時期だからだ。
 アメリカでは9月にはアメリカンフットボールのシーズンが始まり、メジャーリーグも終盤戦を迎えて優勝争いが過熱する。
 10月にはプロバスケットボールの公式戦も始まり、メジャーリーグのワールドシリーズもある。
 欧州でも秋になると主要サッカーリーグがスタートする。
 テレビ局はこれら人気スポーツと重ならない時期に五輪を放送したい。IOC(国際オリンピック委員会)はアメラグやバスケ、サッカー、野球のワールドシリーズなどと重ならない時期の方がテレビ局に五輪の放映権を高く売ることができる。
 だから五輪を真夏に開催するようになった。
 アスリート・ファーストとは言うものの、実際はスポンサー・ファーストではないだろうか。

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