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電信柱にしみついた夜~

 三条市の市街地は電柱だらけだ。その間には無数の電線が張られている。
 三条夏まつり・凧パレードでは、大凧を通すためにあちこちの電線を押し上げなければならない。
 クモの巣のように張り巡らされた電線を醜いと感じるか、ほのぼのした印象を受けるかは個人の感性の問題だが、少なくとも国土交通省は乱雑な電線を美しいとは感じていない。無電柱化推進法に基づいて電線を地中化し、電柱を撤去する計画を進めている。

 阪神淡路大震災では倒れた電柱や電線が道路をふさぎ、緊急車両などの通行を妨げた。緊急時の通行と、通常時の交通安全を確保するためだ。とはいえ日本には約3600万本の電柱がある。これを地中化するには巨額の費用がかかる。いまは電柱を減らすどころか毎年宅地開発などによって7万本ずつ増えている。

 ロンドンやパリ、香港に電柱はない。シンガポールも無電柱化率は93%に達している。
 日本では、もっとも進んでいる東京23区内で8%、大阪市で6%、新潟県は2%にも満たない。
 日本に初めて電柱が建てられたのは明治2年、東京・横浜間で電信を始めたときだ。その後、欧米が電線の地中化を進めたのに対し、日本は敗戦後も設置費の安い電柱方式を継続。まずは戦後復興を急ぎ、次いで高度成長期の需要を満たすことを優先、地中化は「いずれ」と思い続けているうちに電柱だらけとなった。

 三条市内の無電柱化エリアは国道8号線沿線と市街地再開発を行った昭栄地区、新大橋北詰の県道沿いだけだ。
 JR帯織駅前に造成、来年4月に85区画を分譲する住宅団地でも無電柱化を検討したが、あきらめた。
 見附市は昨年9月から住宅団地を分譲しているが、無電柱化などによって造成コストが上昇、1坪(3・3㎡)当たりの単価が20万円前後となった。その結果、これまでに売れたのは74区画のうち2割以下の14区画にとどまっている。
 三条市は分譲価格をできるだけ安くするために無電柱化をあきらめ、消雪パイプの布設やラウンドアバウト(環状交差点)の設置などによって団地の魅力を高めることにした。鳥たちは三条では当分、羽休めする場所探しに困ることはない。

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