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フラップって何?

 「フラップ、出ているよ」。
 先日、通夜に出席していたときにある人が注意してくれた。何を言われているのか分からなかった。
 フラップ? 飛行機の主翼の縁に付いている小翼のこと? 
 戸惑っていたら「スーツのポケットのフタのこと」と教えてくれた。
 「ポケットに付いているヒラヒラをフラップ、日本語では雨蓋(あまぶた)と呼ぶんだよ。もともとは屋外にいるときにポケットの中に雨や砂ぼこりが入らないように付けられたものらしい。だからフラップを出してポケットの中が濡れたり、汚れたりしないようにフタをしておくのは屋外にいるときだけなんだね。屋内ではフラップはポケットの中に入れておくのが基本的なマナーなんだよ。ビジネススーツのときはそれほど気にしなくてもいいけど、礼服を着て部屋の中にいるのにフラップを出しているのはマナー違反だから」。

 知らなかった。これまで何百回もスーツを着てきた。
 礼服だって親せきの葬式から友人の結婚式まで何十回も着ているのに、フラップを意識したことはなかった。わざわざ付けてあるんだから外に出しておけばいいのだろうぐらいに思っていた。室内にいるときも常に出しっぱなしにしていたと思う。
 自分の結婚式のときはどうだっただろう。式場スタッフから「出さないように」と教えてもらった記憶がないのは、フラップが付いていないタイプの貸衣装を着たからかもしれない。
 通夜だったので周囲の人たちも礼服を着ている。見回したらフラップを出したままの人も多かった。
 知ったかぶって「室内ではフラップを中に入れるのが紳士のマナーなのだよ、君たち」と教えたくなったが、読経が始まったので我慢した。

 次の日、得意になって知り合いの若者に教えたら「当たり前でしょ。フラップは出さないし、スーツのボタンは二つボタンなら一番上、三つボタンなら真ん中だけを留めて、座るときは外す。それぐらいは就職試験の面接を受けるときの基本ですからね。常識ですよ」と言われた。
 悪かったね、非常識なおじさんで。
 でも、そんなことで人を評価し、採用するかどうかを決めるような会社はつまらないと思うよ。

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