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鎖国か開国か

 開発途上国などの外国人を日本に受け入れ、職場実習で技能の習得を支援するのが技能実習制度。期間はこれまでは3年以内だったが、ことし11月から最長5年に延びた。現在、全国で約21万人が実習している。
 三条市でも平成4年から三条商工会議所が中国人を技能実習生として受け入れた。7年からは三条経営労務センターがフィリピン人を受け入れている。今月には三条市とベトナムのバリア・ブンタウ省が覚書を締結、ベトナム人の技能実習生受け入れに向けた準備を始めた。

 技能実習制度の目的は「国際貢献」。人材育成に協力し、開発途上国の発展に寄与しようというものだ。この制度で育てた技能実習生を中国の武漢や上海事務所の幹部に登用しているパール金属、三条本社で研修を積んだベトナム人中堅幹部がベトナム工場で活躍しているサンカなどは理想的なモデルだ。
 一方で、「国際貢献」は建て前で、本音は「安い労働力が欲しい」という場合、トラブルが起きることもある。受け入れ側が「手間がかかるうえに思ったほど安くない」と不満を抱けば、実習生側も「待遇が悪い」と反発。双方が感情的になることもある。
 技能実習生として日本に入国したのに行方が分からなくなった外国人が年間5000人を超えているという。三条でも中国人実習生が受け入れ企業を抜け出し、県外の中国人の知人宅で見つかったことがある。
 ことしは行方不明が半年で3200人に達しており、年間では6000人を超えそうなペースとなっている。
 失踪者はベトナム人、中国人、ミャンマー人、カンボジア人など。見つかって強制送還された元実習生は「期待していた賃金がもらえなかった」「友だちからもっと給料が高いところがあると聞いた」などと話しているという。

 日本の少子高齢化が進み、人手不足が深刻になっているのに、「国際貢献」が目的の技能実習制度でお茶を濁すようなことを続けているから、こういった問題が起きるのではないだろうか。現実に即してきちんと「外国人労働力」として受け入れ、関連する法律やチェック体制などを整備した方が、労使双方にとって好ましい結果になると思う。「鎖国」か「開国」か、真剣に考えるべき時期ではないだろうか。

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