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カラスの恩返し

 先日の朝、我が家の近くでカラスが鳴き始めた。最初は数羽がけんかしているような鳴き声だった。数分後には数が増えた。鳴き方も異常で、カアカア、グワッグワッとうるさい。
 窓の外を見ると、少なくとも50羽はいた。電線にずらりと並んでとまっているカラスだけで20羽以上。ほかに近所の柿の木の上を円を描くようにして飛び、急降下を繰り返しているカラスも30羽ほどいる。山の方からは援軍が続々と飛んでくる。アッと言う間に100羽を超えた。まるでヒッチコックの映画のようだ。
 「カラスが騒ぐと人が死ぬ」などという言い伝えもあっただけに気味が悪い。タカやフクロウなどの天敵と戦っているのだろうか。探してみたが天敵の姿は見えない。急降下している下に何かがあるのかもしれない。

 様子を見に行ったら近所の男性が先にいて、防鳥網にからまって動けなくなっているカラスを助けていた。網は柿の木の腰より下の部分に張ってある。カラスは歩いて柿に近付こうとして網に引っかかったらしい。逃げようとして必死で暴れたのだろう、すでに疲れ果ててぐったりしており、人が近付いても暴れられなくなっている。
 男性は網をハサミで切り、「気をつけろよ。もう網に近付くなよ」と声をかけてカラスを放してやった。カラスは一直線に山の方に向かって飛んで行き、周囲にいた100羽以上のカラスもあちこちに飛び去った。

 カラスたちは仲間が動けなくなっていることを知り、集まって騒いでいたようだ。仲間を助けようと思っていたのかどうかまでは分からないが、動けなくなったカラスの上を旋回し、まるで網を威嚇するかのように急降下を繰り返していたことは間違いない。
 とかくカラスは「不気味で不吉な鳥」「ごみ袋を破ってごみを食べ散らかす迷惑な鳥」「繁殖期には巣に近付いた人を攻撃することもある怖い鳥」といったマイナスイメージが強いが、案外、仲間思いなのかもしれない。
 北海道の開拓時代には、大発生したバッタをどこからか現れたカラスとムクドリがせっせと食べてくれたため、畑を守ることができたという話もある。カラスを助けた近所の人に「カラスの恩返し」はあるだろうか。

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