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死の商人?

 「インド人もびっくり!」は昔、カレーのCMに使われて流行したフレーズだ。およそ50年後、インドで「日本人もびっくり!」な出来事が起きた。安倍晋三首相がインドのモディ首相に原発を売り込んだのだ。売り込み文句は「世界一安全な日本の原子力技術を提供します」だった。
 さすが五輪誘致のプレゼンテーションで「フクシマについてお案じの向きには、私から保証します。状況は統御されています。東京にはいかなる悪影響にしろ、これまで及ぼしたことはなく、今後とも及ぼすことはありません」と高らかに宣言した安倍首相だ。福島第一原発の汚染水は統御どころか外海にまで漏れていた。地中に氷の壁を作って地下水の流入を防ぐ凍土遮水壁もいまだに完成しておらず、効果も定かではない。そんな状態でも「統御されている」と言い切ることができるのは安倍首相と詐欺師くらいだ。

 インド側もさすがに安倍首相の説明を鵜呑みにはしていない。相手はレベル7というチェルノブイリ原発と並ぶ世界最悪の原発事故を起こした日本だ。とりあえず日印で作業部会を設置することにした。

 インドが原発を欲しがるのは発電のためだけではない。インドはこれまで一度も核拡散防止条約(NPT)を批准していない。北朝鮮ですら一度は批准したNPTを最初から拒否し、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国の五大国に続く六番目の核保有国となった国だ。
 中国やパキスタンとの戦争を機に核開発に走ったインドはいま100発以上の核爆弾を持っている。日本がインドに原発を輸出すれば、核保有国に濃縮ウランやプルトニウムを提供することになる。
 金のためならどんな兵器も売る「死の商人」と変わりない。日本は口では「核兵器廃絶」と言いながら、核兵器禁止条約には署名せず、インドに原発を輸出して濃縮プルトニウムを提供しようとしている。日印両国首脳は北朝鮮の核・ミサイル開発を非難することでも一致したという。金正恩朝鮮労働党委員長からすれば「お前らが言うな」だろう。
 総選挙で政界は「それどころではない」といった空気のようだが、無視できることではない。

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