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「書店ゼロ自治体」とならないために

 学校、警察、消防、医療機関、金融機関、食料品店など地域になくてはならない事業所は多いが、個人的には書店も欠かせない。「スターバックスがない田舎には住みたくない」という若者もいるそうだ。スタバがなくても困らないが、書店がない地域はつまらない。

 先日、朝日新聞が1面トップに「書店ゼロ自治体二割超」という記事を載せた。書店がない自治体・行政区が420もあるという。この4年間で1割増えており、全国の自治体・行政区の2割強を占めるまでになった。背景には書店数自体の大幅な減少がある。平成12年には全国に2万1654の書店があった。いまは1万2526店。17年で9128店、42%も減った原因は人口減や活字離れ、インターネットやコンビニ販売の増などで、地域の文化拠点の衰退が危惧されているという。

 元伊藤忠商事社長で駐中国大使も務めた丹羽宇一郎氏は近著『死ぬほど読書』(幻冬舎新書)で「買い物は実際に現物を見て購入するのと、ネットで口コミなどの情報を見ながら買うのとでは、やはり違います。わざわざ足を運び、視覚や手触りなどを総動員して買うのと、不確かさを残しながらネットで買うのとでは、ものに対する思い入れも変わってくるはずです」「書店の面白いところは、いろいろな人(著者)と出会える点です」「書店ほど、ものすごい数の人に出会える場所はありません」「思いもよらない出会いもたくさんあります。時間に余裕があるときは、ふだんあまり見ることのないジャンルの棚なども眺めてみる。すると、『こんなすごいことがこの業界で起こっているのか』といった発見をしたりもします」「偶然の出会いは、ネットでは体験できない書店ならではの楽しさだと思います」「思いもよらない形で好奇心の幅が広がる喜び、それを堪能させてくれるのが書店のよさなのです」と説いている。

 ネットにも良さはある。24時間、好きなときに注文できる、在庫が豊富、注文履歴から好みの本を紹介してくれるといった点だ。だが、丹羽氏が指摘するように思い入れが違うためか、買っても読まずに積んだままの本もある。県央の書店も以前よりは減った。「書店ゼロ自治体」とならないために、本や雑誌はネットではなく、地元の書店で買うようにしなければならない。

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