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昔は「壁に耳あり障子に目あり」、いまは「町中にカメラあり」

 先日、東名高速道路で中央分離帯を飛び越えた普通車が宙を舞うようにして観光バスと正面衝突する衝撃的な映像がニュースで流れた。睡眠薬を飲んでもうろうとなったお笑い芸人が運転する普通車が「止まれ!」という警察官の制止を無視してゆっくり前に進む映像も流れた。
 昔なら目にすることのなかった場面を、現代社会は簡単に見ることができる。
 自動車登載カメラもあれば、コンビニなどの防犯カメラもある。東京の新宿歌舞伎町など巨大な繁華街には、街角のあちこちに防犯カメラが設置されているという。
 撮った映像は車載カメラのものはバス会社やタクシー会社、防犯カメラの映像は自治会やコンビニ、警備会社など、それぞれカメラの設置者が記録している。インターネット経由の画像はハッキングされているかもしれない。
 最近の映画やテレビドラマでは、捜査官がこうした映像を分析して容疑者を割り出すシーンが増えている。電話の通話記録などから容疑者を探し当てるシーンもある。


 共謀罪が成立した。犯罪を実行していなくても、準備をしたと判断されれば、その段階で処罰の対象となることになった。準備をしているかどうかは調べてみなければならない。共謀罪の捜査を理由に、警察はさまざまな人たちを調べることが可能になった。
 犯罪捜査のための通信傍受を認める通信傍受法はすでに施行されている。
 これと共謀罪を組み合わせれば、警察は各種カメラの映像や電話、メール、SNSなどの記録をチェックすることもできる。


 街角の防犯カメラをいかがわしい店やラブホテルなどの出入り口に向けておけば、その映像を分析してだれがいつ、どんな店に出入りし、だれと浮気しているのかといった情報をためこんでおくこともできる。
 元官僚が内閣に刃向いそうだとわかれば、元官僚が「出会い系バーに出入りしている」といった情報をて政権寄りの新聞にリークし、元官僚の信用を落とす工作に使うこともできる。
 記者会見で官房長官を問い詰め、政府が「ない」と言い張ってきた内部文書の再調査を行わせ、その存在を認めさせた敏腕女性記者の身辺を探り、脅しに使う材料を集めることだってやれないことはない。
 そんなことになったら、まさに監視社会の到来だ。
 昔は「壁に耳あり障子に目あり」だった。
 いまは「町中いたるところにカメラあり」だ。その情報を権力が悪用したら、怖いことになる。

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