一番星 みいつけた!
国定勇人三条市長は新年度、仮称「さんじょう一番星育成事業」に取り組むことにしている。
小中一貫教育に続く教育事業で、12日に行った三条市体育協会での講演で明らかにした。
小中一貫教育は小学校と中学校の間にある段差(ギャップ)を、小中教職員の連携強化や児童生徒の交流促進などによってなだらかなものに変え、授業についていけない子や、登校が嫌になる子が出ないよう、すべての子どもたちが充実した学校生活を過ごせるように環境を整え、成長を支援する事業。
落ちこぼれをなくし、全体のレベルを引き上げることが主な目的だ。
これに対して新たに取り組む一番星育成事業は、全国トップレベルを目指す子どもたち、さまざまな事情で意欲も能力もあるのに、それを十分に発揮できずにいる子どもたちを支援することによって、全体のレベルアップを図るものとなる。
対象は市内の中学生や高校生。
スポーツ、学び、芸術の三つの分野で育成事業を展開する。
スポーツ分野ではトップアスリートの育成を目指す。
三条市にも優秀なアスリートの卵はいる。才能も意欲もあるのに、指導者や練習会場が不足していたり、経済的事情などによって県代表、日本代表クラスへの挑戦をあきらめるようなことがあってはならないことから、国県の支援が受けられる段階に達するまで保護者と市、体育協会の三者が力を合わせて支援していく。具体的にはトップアスリートを目指す一定のレベル以上の個人に対して練習や大会出場時の交通費、指導を受ける際の講師謝礼、競技用品購入費などを、団体にはジュニア育成の活動経費などを支援する。
講演会の質疑では体協加盟団体から「最近のアスリートは低年齢化している。中高校生に限らず、小学生でも一定レベル以上の選手は支援してほしい」との意見も出ていた。
市長はこの日はスポーツ分野の支援を中心に説明したが、学びや芸術分野に関しても一定レベル以上の子どもたちに対し、よりレベルアップするための支援を行っていくことになりそうだ。
市は現在、予算編成中。新事業の詳細は2月20日前後の予算発表までに詰める。