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2013年09月30日

恥ずかしくないのですか?

 加茂・田上地域の医療を発展させる会(会長・金谷国彦県議)が、救命救急センターを併設する県央基幹病院の事業促進などを泉田裕彦知事に要望した。
 この行動に県央の関係者はあ然とし、あきれていることを加茂市民は知っているのだろうか。

 県央基幹病院は燕労災病院と厚生連三条総合病院の統合再編を軸に基本構想策定作業が進んでいる。これに関して同会は、速やかな会議の進行や開設のめどを明らかにすること、設置運営主体は公設公営にすること、検討経過をきめ細かく情報公開すること、設置場所の選定を急ぎ、合意形成に向けて県が主導的に進めることなどを知事に求めた。

 基幹病院の協議をここまで遅らせたのは、ほかのだれでもない、小池清彦加茂市長だ。
 三条、燕、田上、弥彦の四市町村長が救命救急センター併設基幹病院の設置を知事に要望したのは五年も前だ。
 この時点ですでに四市町村は、位置は県央医療圏の中心の燕三条駅や三条燕インター周辺、規模は六百床相当規模、他の病院の再編も検討し、設置運営は公設公営にとらわれず公設民営といった手法も視野に入れることで合意し、その旨を知事に伝えている。
 これに反対し、県や関係市町村、病院関係者の協議が進む都度、難癖をつけて議論を振り出しに戻し、合意形成を遅らせてきたのが加茂市長だ。
 知事が加茂市民に配慮し、「加茂病院の廃止、縮小はない」と宣言しても、「加茂病院を基幹病院に」などという県央がまとまるわけのない案を持ち出して協議を遅らせてきた。
 そうした経過を知っている金谷県議が会長を務める団体が「速やかな会議の進行」を求めるとは。周辺市町村には性質の悪いジョークとしか思えない。

 加茂以外の県央市町村は、救命救急センター設置を求める一方、地域の救急医療体制改善に向け、まず自分たちでできることは自分たちでやろうと県央応急診療所を開設した。
 利用患者の七%以上が加茂市民だが、加茂市はこの診療所の設置運営費の負担を拒んでいる。自分では薬を買わず、隣の家の救急箱を無料で使っているようなものだ。
 これを放置して県に要望することを同会は恥ずかしいと思わないのだろうか。