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2012年09月12日

TOKUが聴けてトクした中洲ジャズ

福岡県の博多に行った。
夕食後、中洲を歩いていたら那珂川の向こう岸からジャズが聞こえてきた。
キレのいいビッグバンドの演奏に乗った、アフリカ系男性のような太くて低い声のボーカルだった。
ジャズはよく知らないが、気持ちのいい音楽だったので対岸に渡った。
会場周辺では数千人の老若男女が聴き入っている。
背伸びして野外ステージを見たら、歌っているのは三条市出身のTOKUさん(39)だった。
音の響きがトランペットより太くて柔らかいフリューゲルホルンを演奏しながら歌う独特のスタイルで、グレンミラーの「セレナーデ・イン・ブルー」やスティービー・ワンダーの「パートタイム・ラバー」、スタンダードナンバーの「ルート66」などを披露した。

 「中洲ジャズ」という、ことし4年目を迎えたジャズイベントだった。7、8の2日間、中洲周辺の野外7会場、屋内4会場で熱い演奏が繰り広げられ、数万人を酔わせた。
 そのメインステージで初日のトリを務めたのがトランペットの日野皓正さん、2日目の大トリがTOKUさんだった。
 三条市で唯一の音楽スタジオだった「オーパス」経営者の長男として生まれ、三条市立第二中学校の吹奏楽部でコルネットを吹くようになったTOKUさん。
 ハンク・ジョーンズやシンディ・ローパーなど世界の大物とも競演し、日本ナンバーワンのボーカリストとして評価されている。
 TOKUさんの演奏を聴いていて、本当に三条で生まれ育った人間なのだろうかと思った。
 ジャズは悲哀や苦悩などを表現する難解で泥臭い音楽なのだろうと勝手に思い込んでいた。TOKUさんのステージは洗練されていて、とにかくカッコいい。
 聴いているだけで心がどんどん軽くなってくる。
 「パートタイム・ラバー」を聴いているうちに自分までカッコよくなったように思えてくる。
 知らない人はTOKUさんが生まれ育った町は洒落た都会的な町並みだろうと想像するのではないだろうか。
 
 隣りで体をゆすって聴き入っている若い女性に「おれはTOKUが生まれ育った町から来たんだぞ」と自慢したくなった。
 よく見たら女性は隣りにいる筋骨隆々とした男と手をつないでいたのでやめた。