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2012年05月22日

魚沼基幹病院 着工

 魚沼基幹病院(仮称)の新築工事が始まった。
 南魚沼市浦佐の市立ゆきぐに大和病院敷地内に鉄筋コンクリート九階建て延べ床3万3064㎡を建てるもので、整備費は約221億円。県が整備し、財団法人新潟県地域医療整備推進機構が運営する、いわゆる公設民営方式となる。
 ベッド数は救命救急センターの14床を含む454床。スタッフは医師70人から90人、看護師380人で、診療科は総合診療科から内科、神経内科、小児科、心臓血管外科、脳神経外科、産婦人科などまで21科を予定。事故や急病で危険な状態にある患者を受け入れる救命救急センターに加え、地域がん診療連携拠点病院、地域周産期母子医療センターとしての機能や、心疾患、脳卒中などに対応する高度先進医療を担う。
 地域医療を支える医師の研修、育成も行う計画で、高度医療の提供などは新潟大学と提携している。

 県内には7つの医療圏がある。このうち下越には県立新発田病院、新潟には新大病院と新潟市民病院、中越には長岡日赤病院、上越には県立中央病院にそれぞれ救命救急センターがあり、危険な状態の患者を地元で治療できる体制ができている。
 3年後に魚沼にもできると、救命救急センターがないのは県央と佐渡だけとなる。
 救急患者を地元で診ることができず、圏域外まで搬送している率が県内でもっとも高いのは県央。魚沼の10・9%に対して県央は19・3%。5人に1人は地元の病院で診ることができず、新潟や長岡まで運ばれている。
 にもかかわらず、県央より先に魚沼に救命救急センターを供えた基幹病院ができる。広域的な医療体制整備を担当するのは県だ。泉田裕彦知事は4年前の知事選のマニフェストで「医師および看護婦の確保と魚沼・県央基幹病院等をはじめとする地域医療ネットワークの整備を進めます」と約束したが、県央に関しては三条、燕、田上、弥彦の四市町村長が三条燕インター周辺への設置を求めたのに対し、加茂市長は県立加茂病院を移転改築して救命救急センターを併設すべきと主張。県が意見調整をする間に四年が過ぎ、事業が具体的に進むことはなかった。
 知事が3期目に向けた公約で県央の救命救急センターをどう位置付けるかがポイントになる。

2012年05月12日

フランスに見習うべきは・・・

 フランソワ・ミッテラン氏はフランス大統領に就任した昭和56年、記者団に愛人問題を質問されて「それが何か?」と答えた。フランスはもともとそういう国だが、最近は自由奔放に拍車がかかっている。
 ニコラ・サルコジ大統領は3度、結婚している。2度目の前妻とは最初の妻と結婚している間に付き合い始めた。このころは前妻にも夫がいた。つまりダブル不倫。熱烈な恋だったはずなのに、夫婦になったら冷めてしまったようで、前妻は別の男と駆け落ちした。
 サルコジ氏が大統領就任後に結婚した現妻カーラ・ブルーニ夫人は元トップモデルで歌手。ミック・ジャガーやエリック・クラプトン、ドナルド・トランプ、ケビン・コスナーなどと浮名を流し、ヌード写真集も出している。日本の首相が在職中に離婚、13歳下の女性歌手と再婚し、その夫人がヌード写真集を発売したら、世論はどうなるだろう。
 6日の決選投票でサルコジ氏に勝ち、17年ぶりに社会党政権を誕生させるフランソワ・オランド氏は、サルコジ氏と正反対。1度も結婚していないが、30年近く内縁関係にあった女性との間に4人の子どもがいる。相手は元下院議員で平成19年の大統領選に出馬し、サルコジ氏に敗れたセゴレーヌ・ロワイヤル氏。5年後の大統領選でサルコジ氏を破ったオランド氏は恋人の仇を討った形だが、2人はすでに別れている。
大統領選に出馬するために女性関係を清算したわけではない。オランド氏は現在、女性ジャーナリストのバレリー・トリエルバイレール氏と同居している。2人は入籍していないが、事実婚の状態にある。オランド大統領のもと、フランス初の「未婚のファーストレディー」が生まれることになる。
 サルコジ氏は決選投票後、支持者を前に「選挙結果は民主と共和に基づいた国民の選択だ。オランド氏が新しい大統領になる。これは尊重されなければならない」と述べ、オランド氏には「試練のなかでの幸運を祈る」とエールを送った。
 日本では選挙に負けた後、いつまでもグダグダと文句を言い続ける陣営が多い。男女関係はともかく、有権者の選択を尊重する姿勢は民主主義の基礎を作ったフランスを見習いたい。