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2012年02月24日

凧だって進化していいはずだ!!

 幟(のぼり)はもともと武士が自分たちの勢力を誇示したり、敵と味方を識別するためのものだったらしい。平安時代は長い布を風になびかせる流れ旗が主流だった。布地の長辺と上辺を竿に結び付ける、いわゆる桃太郎旗タイプとなるのは室町時代になってからという。
 黒沢明監督作品に、鮮やかな旗印を付けた騎馬軍団が登場する映画があった。現代では神社の祭礼、歌舞伎や相撲などの興行会場、商店やキャンペーンの宣伝広告などに使われている。
 雪国の自動車用の幟があったら便利だ。
 この大雪で県央地域の道路沿いには雪の山ができている。交差点の周囲にも雪山があり、左右が見えにくくなっている。出会い頭の交通事故に気を付けなければならない。左右から車が来たと分かるような、雪山越しにも見える車用の幟、ガード下や電線の下を通っても大丈夫で、着脱が簡単な幟があったら面白い。デザイン次第で格好良くもかわいらしくもなる。社名や商品名入りなら宣伝にもなる。一人でやるのは恥かしいが、みんなでやれば新しい雪国の風物詩になる・・・かもしれない。
 三条や燕にはものづくりの技術がある。
 新素材も扱っている。
 それを遊びに使おうとする酔狂な人が出てこないだろうか。
 三条名物のひとつに六角凧がある。凧は竹と和紙と糸でできている。これは何百年も変わらない。伝統は伝統として、三条には軽くて強い素材を自在に加工できる技術もある。予算さえあれば竹製より数倍優れた骨組みも作れるだろう。和紙より丈夫で軽く、風や雨に強い生地もある。これらを組み合わせれば、いま使われている六角凧よりよく揚がり、落ちても破れたり壊れたりせず、雨に濡れても平気な凧ができるのではないだろうか。
 三条や燕の技術者が本気で考えたら、スポーツカイトを超えるスピードと操作性、敏捷性を備えた新しい凧を開発できる気もする。素人考えだろうか。
 幟や凧づくりに夢中になる技術者とスポンサーがいて、毎年のように新作が発表されたら、三条大凧合戦ももっと楽しくなる。野球やゴルフだって遊びから始まり、おとなが本気でルールや道具を考え、進化し続けたから巨大なスポーツ産業になった。凧や幟が進化したっていいはずだ。

2012年02月13日

チャレンジドって?

 「チャレンジド」という言葉がある。
 鈴木守男三条市手をつなぐ育成会理事長が同会新年会で紹介した。
 「挑戦するチャンスや資格を与えられた人」が語源で、米国ではいま、「障がいを持つ人」という意味で使われているという。
 米国でも以前は障がい者を「ハンディキャップド(ハンディのある人)」「ディセブルドパーソン(能力を奪われた人)」と呼んでいた。
 これらの呼び方には後ろ向きな響きがあるのに対し、「チャレンジド」には障がいをマイナスとしてだけとらえるのではなく、障がいを持つがゆえに体験する様々な事柄を自分のため、社会のため、前向きに活かして行こうという考え方が込められているのだという。
 「チャレンジド」の普及に努めている社会福祉法人プロップ・ステーションの竹中ナミ理事長は「バリアフリー、ノーマライゼーション、ユニバーサルデザインなど多くの福祉用語が英語のまま定着しているのは、日本にそのような文化や哲学、社会システムがなく、翻訳できなかったため。チャレンジドも日本語に訳すことができない。なぜなら日本の文化は障がいのある人をまだまだ可哀想とか、気の毒という視線で見てしまい、可哀想な人に何かをしてあげることを福祉と考えているから。私たちは弱者に何かをしてあげることが福祉なのではなく、弱者を弱者でなくしていくプロセスを福祉と呼びたい」と話しているという。
 ことし七月には知的障がい者を支援する育成会、知的・身体障がい者を支援するひめさゆり福祉会(清水昭理事長)、精神障がい者を支援する青空福祉会(高野富雄理事長)の三団体が力を合わせて設置する福祉拠点施設「グッデイいきいきサポートセンター」が三条市柳沢の三条テクノスクール跡地にオープンする。
 鈴木理事長は「柳沢を三条の福祉タウンにしたいとの夢を描いている。チャレンジドにとって暮らしやすい地域は、他の皆さんにとっても暮らしやすい地域になる。だれもが安心して暮らせる素晴らしい地域を目指したい」と決意している。まさにチャレンジ、挑戦だ。