凧だって進化していいはずだ!!
幟(のぼり)はもともと武士が自分たちの勢力を誇示したり、敵と味方を識別するためのものだったらしい。平安時代は長い布を風になびかせる流れ旗が主流だった。布地の長辺と上辺を竿に結び付ける、いわゆる桃太郎旗タイプとなるのは室町時代になってからという。
黒沢明監督作品に、鮮やかな旗印を付けた騎馬軍団が登場する映画があった。現代では神社の祭礼、歌舞伎や相撲などの興行会場、商店やキャンペーンの宣伝広告などに使われている。
雪国の自動車用の幟があったら便利だ。
この大雪で県央地域の道路沿いには雪の山ができている。交差点の周囲にも雪山があり、左右が見えにくくなっている。出会い頭の交通事故に気を付けなければならない。左右から車が来たと分かるような、雪山越しにも見える車用の幟、ガード下や電線の下を通っても大丈夫で、着脱が簡単な幟があったら面白い。デザイン次第で格好良くもかわいらしくもなる。社名や商品名入りなら宣伝にもなる。一人でやるのは恥かしいが、みんなでやれば新しい雪国の風物詩になる・・・かもしれない。
三条や燕にはものづくりの技術がある。
新素材も扱っている。
それを遊びに使おうとする酔狂な人が出てこないだろうか。
三条名物のひとつに六角凧がある。凧は竹と和紙と糸でできている。これは何百年も変わらない。伝統は伝統として、三条には軽くて強い素材を自在に加工できる技術もある。予算さえあれば竹製より数倍優れた骨組みも作れるだろう。和紙より丈夫で軽く、風や雨に強い生地もある。これらを組み合わせれば、いま使われている六角凧よりよく揚がり、落ちても破れたり壊れたりせず、雨に濡れても平気な凧ができるのではないだろうか。
三条や燕の技術者が本気で考えたら、スポーツカイトを超えるスピードと操作性、敏捷性を備えた新しい凧を開発できる気もする。素人考えだろうか。
幟や凧づくりに夢中になる技術者とスポンサーがいて、毎年のように新作が発表されたら、三条大凧合戦ももっと楽しくなる。野球やゴルフだって遊びから始まり、おとなが本気でルールや道具を考え、進化し続けたから巨大なスポーツ産業になった。凧や幟が進化したっていいはずだ。