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2009年03月19日

県職員1人に対し市町村職員2人~自立度ゼロ歳児並み

 行政には国と都道府県、市町村がある。市民から見ると全部が「役所」。同じような仕事もしているために「二重行政」「三重行政」の批判を浴びている。
 役割は、一応は分担されている。国は「国際社会における国家としての存立にかかわる事務」や「全国的に統一して定めることが望ましい国民の諸活動」「全国的な規模、視点に立って行わなければならない施策」などを担うことになっている。
 地方が担うのは「地域における事務等で、法律や政令により処理することとされるもの」。このうち「広域にわたるもの、市町村の連絡調整に関するもの、規模や性質において一般の市町村が処理することが適当でないもの」は都道府県、その他は市町村が担うと地方自治法に定めてある。
 現実には国も地方も同じような仕事をしている。道路や河川、農地の整備や管理、中小企業支援などだ。県と市町村間でも、健康づくりや生涯学習、男女共同参画、国際交流、環境保全などを双方で行っている。
 無駄の多いこれら二重、三重行政の解消は行政改革の目玉のひとつであるとともに、地方分権を進めることにもなる。
 泉田裕彦新潟県知事も「行政サービスは基本的には住民にもっとも近い市町村が担い、県などの広域公共団体はこれを補完する、いわゆる近接、補完の原理に基づいて行われることが適当。県は市町村のサポーター役を務めることが大事。これまでのような国の決めたルールに従って事業を執行することに重点を置いた組織ではなく、市町村や民間の視点に建った県の仕組みに変えていきたい」との考えを示している。
 ところが、職員数を見るとどちらがサポーター役で、どちらが実働部隊か分からない。昨年4月の県内31市町村の職員数は合わせて2万8377人。これに対して県は3万5694人で、県が7327人も多い。小中学校の教職員や警察官、県立病院職員などを除いた一般行政部門だけで比べると、県職員は6438人、県と同格の政令指定都市となった新潟市を除いた県内30市町村の一般行政部門職員は1万2001人。市町村職員2人に対して県職員が1人以上いることになる。県がサポーターというよりプレーヤーとなっている部分が多いためだ。
 合併によって市町村の規模も大きくなった。二重行政の無駄を省きつつ、市民サービスを向上させるために、県の権限と財源、職員を市町村に移すべきだ。ちなみに公立保育所の保育士配置基準は、ゼロ歳児2人に保育士1人、3歳児は20人に1人、4、5歳児は30人に1人。県職1人に対して市町村職2人という現状は、市町村の自立度がゼロ歳児並みということか。せめて3歳児並みぐらいまで成長しなければならないのではないだろうか。

2009年03月07日

一般質問

 6日、市政に対する一般質問を行いました。内容は「三条市が育むべき人材について」「児童クラブについて」「図書館について」「小中学校のグラウンド整備について」の4項目です。
 人材育成に関して教職員の人事権を市町村に移譲するよう運動すべきだとの主張に、国定市長は市長会などで要望していくとの見解を示したほか、児童クラブは市民要望に柔軟に対応することを、芝生化など小中学校のグラウンド整備については前向きに検討する方針を示してくれました。
 以下は質問の概要です。ちょっと長くなりますがアップします。

1 教育行政について 三条市が育むべき人材について

 三条市は学校教育の基本方針で、目指す児童生徒像を「未来を拓き、力強く生きるための『たしかな学力』『豊かな心、感性』『健やかな身体』をもった三条っこ」、目指す学校像を「児童生徒の生きる力(知、徳、体を育む学校)」とし、重点目標を「地域に信頼される特色ある学校づくり」「確かな学力の向上」「豊かな心、感性の育成」「健やかな身体の育成」「生徒指導の充実」「特別支援教育の充実」の6項目と定めている。もっともな言葉が並んでいるが、これらは「三条っこ」という言葉を抜けば新潟市のもの、函館市のもの、那覇市のものだといっても通用する。裏返すと三条市ならではという方針や目標ではない。全国共通といっていいような内容でしかない。「特色ある学校づくり」を重点目標に掲げているが、特色のない基本方針や学校像を掲げておきながら特色ある学校づくりなどできるわけない。市長は施政方針で「他市に誇れる三条市の教育を形作っていきたい」と述べられているが、基本方針や重点目標は誇れる内容か。もっと三条らしい、他市から見て「なるほど」と思われる内容にすべきではないか。
 子どもたちの将来を考えるとき、これだけ変化の激しい時代にあっては、まず子どもたちが社会に出るころの日本や、地域がどのようになっているのかを考えなくてはならない。そうした近未来社会で力強く生き、地域に貢献するためのスキルを伸ばさなくては教育の意味がない。どのような近未来社会を想定しているのか。
 確実なのはグローバル化がより進んでいるということ。三条の企業もメーカーであれ、商社であれ、否応なく、いま以上に海外と取り引きせざるを得なくなっている。材料は国産だけ、売り先は国内だけ、日本人以外とは付き合わないという商売のやり方はあるにはあっても、伸びる企業にはなりえなくなっているのではないか。ネット社会も良かれ悪しかれ、いま以上に進んでいると思われる。そうした状況で子どもたちのどんなスキルを伸ばすべきなのか。
 地域や産業界の協力を得て、いま三条の産業はどんな国と取り引きしているのか、この先、どうなりそうなのか、この先、地域はどんな人材を求めることになるのかといった話を聞く機会を増やすべきではないか。いま現在、世界各国と取り引きしている企業はたくさんある。そうした企業の経営者や人事担当者を小中学校に招き、「三条の企業はこんな国、あんな国とこういう取り引きをしているんだよ」「皆さんがこういう勉強をして、こうした能力をみにつけたら、おとなになってこんな活躍ができるよ」といった話、あるいは「自分はこうして独立し、事業を大きくした。君たちもこれを心がけるといい」といった話、企業だけでなく、例えば医療や福祉、金融などさまざまな仕事の第一線で活躍している社会人が直接、子どもたちに話しかける機会などをもっと設けるべきではないか。小中一貫教育関連の来年度予算は6059万円に達し、市独自で講師15人を配置することも行う。制度の整備も大事だが、教育の本質にももっと予算を割くべきではないか。
 教育は制度も大切だが、一番は人だ。学校教育は教職員次第。そうしたなかで人事権を持つ政令指定都市とそうでない市町村との格差が懸念される。地域の子どもは地域で育てるといわれている。そのためには地域の教員を地域で育てる必要がある。すぐに合併ができそうもないいま、教職員の人事権を三条クラスの市、あるいは県央レベルの広域圏に移譲する運動を起こすべきではないか。


2 児童クラブについて

 地場産業のまち三条にとって、児童クラブは大切な子育て支援施設。19年度にようやく旧三条地域の15小学校区と、栄地区、下田地区に各1ヶ所設置できたが、まだ十分とはいえない。条例では対象児童を原則1年生から3年生としているが、「市長が必要と認めた児童」も入会可能としている。今年度は施設によっては4、5、6年生も入会しているが、過密状態の施設は3年生までとし、4年生以上の入会は断ってきた。来年度は余裕のある施設も4年生以上は断るという。なぜ、空いている施設まで断るのか。せめて春休み、夏休み中は受け入れられないのか。
 4年生といっても個人差がある。放課後、家に一人で置くのは心配という親も多い。三条は地場産業のまちだけに共働きの親が多い。近年は母子家庭、父子家庭も多くなっている。保護者が安心して働けるために、また男女共同参画社会実現のためにも児童クラブの拡充は急務であり、子育て支援を6つの重点施策のひとつに掲げている国定市政の責務でもある。児童が過密状態にある一ノ木戸、裏館、南の3施設について、学校施設を活用するなどして対応すべきだ。


3 図書館について

 平成20年4月に指定管理者制度を導入してほぼ1年。成果はどうか。
 地域の歴史の記録者、文化の守り手としての活動は十分か。生涯学習課で対応できているのか。
 図書館は司書の資格がある職員を配置するだけでは、適切なサービスは提供できない。その図書館に慣れ、どんな蔵書があるのか、どこに何があるのか、パソコンで調べるにしても大雑把に全体像を把握していなくてはならない。そういう点で職員の定着率が大切だが、人件費を削れば定着率は悪くなる。適切な対応を求めるべきではないか。
 先進的な図書館では新たなサービス提供に取り組んでいる。千代田区立図書館などでは、職員が利用者の知りたい情報を一緒に探すレファレンスサービスのほか、地域の玄関口として地域の文化施設やレストラン、イベントや喫茶店、観光スポット、古本屋の紹介なども行うコンシェルジュサービスも行っている。レファレンス自体、例えば三条の業界人がこうした技術について調べたい、特許について調べたい、企業化について調べたいと申し込めば、それにあった図書や資料を紹介してくれる。三条でもこうしたサービスに取り組むべきではないか。


4 小中学校のグラウンド整備について
 新潟はグラウンドを使える日が少ない。12月から2月まで使えない。それだけで雪国以外の地域と比べて4分の1、損している。そのうえ、暗きょが不十分で雨の日の翌日、翌々日も使えないとなれば、子どもたちがグラウンドを使える日はさらに減ってしまう。改めて暗きょ工事などしなくともグラウンドの水はけは良いという学校はどの程度あるのか。今後、暗きょ整備を計画的年次的に進めるようにすべきではないか。
 小中学校のグラウンドの芝生化については平成13年6月と12月に清水昭治議員が一般質問されている。清水氏は「サッカー、野球などの球技は本来、芝のうえで行うのが基本であり、土のうえだけではタックルやセービングのような基礎技術が身に付かない、スポーツ嫌い、体育が苦手という子どものためにも、あるいは情操教育のためにも、さらには近隣への砂ぼこり対策のためにも芝生化は必要」と説かれている。これに対して当時の高橋一夫市長は「グラウンドの一部に芝を張ることは可能ではないかと考えている。地域の協力も得ながら、コミュニティーの拠点としての学校整備のひとつに位置付けられないか検討したい。範囲を限定したなかで、一部、試験的な実施が来年度から可能かどうかも含めて検討したい」と答弁されている。答弁から8年が過ぎた。いまだにグラウンドに芝を張った学校はない。なぜ進まないのか。
 三条・燕総合グラウンドを見ても、総合運動公園の芝生広場を見ても、子どもたちのためには思いっきり走って転んでもけがをしない芝生のグラウンドの方がいいのは分かりきっている。東京都は10年間で都内約2000の公立小中学校すべてのグラウンドを芝生化する事業を進めている。いま鳥取や塩釜の低コストの芝生化事業も注目を集めている。三条市も検討すべきだ。