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新潟、長岡に挟まれ三条は衰退する~見る角度を変えれば新潟・県央・長岡経済圏

 物事は見る角度によって、考える目線によって価値や可能性が違ってくる。悲観的と思えたことが、角度を変えると希望にあふれたものになる。地域づくりにも同じことが言える。
 三条市の将来を懸念して唱えられてきたのが狭間埋没論。政令指定都市となった新潟市と、中核市の長岡市に挟まれていることから、両市に金も人も企業も吸い取られ、三条市は衰退してしまうのではないかという推論だ。三条、栄、下田が市町村合併した背景には、こうした危機感もあった。
 新潟、長岡両市の間にあるという事実を別の角度からみてみる。平成18年の製造品出荷額は新潟市が9400億円、長岡市が7200億円、三条市が3100億円。これに燕市の3900億円も加えると2兆3000億円を超える。仙台経済圏の約1・5倍、札幌経済圏の2倍近くに達しており、北日本最大の工業圏域となる。
 三条対新潟、三条対長岡、あるいは新潟対長岡などと各市が競争相手、人口や産業などの地域資源を奪い合う敵対関係にあると考えるのではなく、互いに協力してより良い地域を作っていくグループと考えれば、心強い仲間に変わる。新潟は流通やサービス、長岡は機械工業、県央は金属加工などと得意分野が異なっている点も協力相手としては好ましい。
 新潟市の人口は81万人。全国16位、政令市では下から3番目にとどまっているが、4市の人口を合計すると128万人になる。新潟市単独では無理でも、圏域で考えれば百万都市の仲間入りができる。この規模があってこそ新潟空港や新潟港の活性化計画も立てやすくなる。
 4市の面積合計は2109平方㌔。重化学工業や情報関連産業で急成長している中国・大連市の市域面積とほぼ同じ。これだけの面積がありながら新潟、県央、長岡間は高速道路で40分、新幹線では25分で結ばれている。人口を面積で割った人口密度では大都市に及ばないものの、1時間以内に行ける範囲内の人口という点では遜色ない。
 地べたの視点では「三条の消費者が長岡の大型店に奪われている」「燕の若い労働力を新潟に取られている」といったことが気になる。視点を上空1000㌔に変えれば新潟、長岡間などは直線距離で50㌔余しかない。コップの中で争っているより他の国内大都市圏との競争が先だとなる。
 上空5000㌔まで視点を上げればソウルや中国沿岸部諸都市、台北、ハノイ、シンガポールなどアジアの各都市が目に入る。世界規模の企業、急成長中の企業は、このくらいの視点でアジアの拠点をどこに置くかといった戦略を練っているのだろう。そこで目立ち、新潟に新しい仕事や企業を引っ張ってくるには新潟・県央・長岡経済圏という考え方が必要になる。
 県央は新潟と長岡の狭間という見方には、後ろ向きの印象がある。県央は新潟と長岡をつなぐ大切なハブであり、新経済圏の中央に位置する中軸都市だという前向きな考え方のほうが、これからの時代に適しているのではないだろうか。(スキップビート74 4月10日付け三条新聞)

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