雨でも雪でも遊べる子どもの国に 平成8年18億を投じた栄庁舎
「三条市には雨の日や冬期間でも子どもが遊べる場所がない。燕市の『子どもの森』のような施設が三条にもあるといいのに」。こうした声を受け、三条市では栄庁舎を子育て支援施設兼子どもの遊び場とする計画を練っている。
旧栄町役場の栄庁舎は鉄筋コンクリート造り3階建て、延べ5061平方㍍。現在、1階の一部を窓口業務などを行う栄サービスセンターが、2階の一部を教育委員会が使用している。栄町時代は本会議場や委員会室、議員控え室などだった3階は、ほとんど使われていない。
栄庁舎は平成8年に18億円もの巨費を投じて造られた施設。3分の1近くものスペースを遊ばせておくのはもったいない。一方で三条市には冬期間でも子どもたちが安心して遊べる場所が少ない。「子育て環境の充実」は国定市政が掲げる6つの重点施策のひとつ。そこで栄庁舎を子どもの遊び場も備えた子育て支援の拠点施設にできないかとのアイデアが浮かんだ。
具体的な計画は20年度に設置する協議会で検討することにしているが、現時点では親子が気軽に集え、親同士が交流でき、子どもたちがのびのびと遊べる場とすることを目指している。
子どもたちの感性を磨き、想像力を高めるために絵本や児童書、親向けには育児書などをそろえた図書館の併設や、子育てに関する情報提供や相談を受け持つコーナーの設置、さらには休日の一時保育なども実施できないかどうか、市の財政状況を踏まえながら検討することにしている。
前段として市はことし4月1日付けの組織改革で、子育てに関する部署を栄庁舎内の教育委員会にまとめた。小中学校の教育を担当する学校教育課に加え、これまでは福祉保健部や市民部に分かれていた保育所、子育て支援センター、児童クラブ、児童手当、妊産婦や乳幼児の医療費、母子健康手帳の交付、放課後子ども教室、学校給食、青少年健全育成などに関する業務を、教育委員会内に新設した子育て支援課に統合。出産から義務教育終了までの子育てに関する行政機能を栄庁舎に集約した。
最近、首都圏などでは子どもたちが遊べる遊具コーナーを設け、親たちは安心してのんびり友人と食事やお茶を楽しめる親子連れ向けカフェレストランが流行っているという。三条にはまだそうした店はない。
広さの割に職員が少ないためか、合併後、どことなく閑散とした雰囲気のある栄庁舎。ここが季節や天候に関係なく子どもたちがくたくたになるまで遊べ、親は息抜きしたり、同じような子を持つ親と情報交換したり、悩み事があれば専門家に相談できるような場に生まれ変われば、一挙ににぎやかになる。公共施設は寂しいよりにぎやかな方がいいに決まっている。(スキップビート73 3月29日付け三条新聞)