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手放しで喜べない“3千億円超”

 三条市の製造品出荷額がようやく3000億円を超えた。旧三条、栄、下田の合併に伴う数字の合算によるもので、見せ掛けは大きくなったものの実態は依然、厳しい状況にある。
 平成17年の工業統計調査によると、三条市の製造品出荷額は3034億6197万円。「三条市」として初めて3000億円を超えた。
 2年前と比べれば14%伸びたものの、手放しで喜べる状況ではない。旧三条、栄、下田三市町村の合計で見れば、過去に何度も3000億円を超えている。10年前の平成8年は3507億円だった。当時と比べて17年は472億円、14%の減となる。
 問題は出荷額から原材料使用額や減価償却額を差し引いた付加価値額。三条の製造業が「稼いだ額」のことで、17年は1337億円だった。10年前と比べると11%の減。稼ぎが減ったのだから基本給や手当、ボーナスなどの現金給与総額も減る。10年前より20%もの減の518億円にとどまった。
 現金給与総額の減は、従業者の給与、あるいは従業者数が減ったことを示している。17年の従業者数は16185人で、10年前より19%の減。現金給与総額の減少率の方が高いということは、従業者数と従業者1人当たり給与の両方が減ったことになる。
 政府は「景気は回復している」、日銀は「全体として緩やかに拡大している」と分析している。どこの国の話をしているのだろう。従業者数も給与総額も大幅に減っている三条市は日本ではないのだろうか。
 従業者1人当たりの付加価値額は826万円。長岡市の912万円と比べて決して高くはなく、労働集約型が多いということになる。
 これを従業者規模別に見ると、100人以上の事業所24社は1人当たり1352万円も稼いでいる。10人から99人までの300事業所は1人当たり732万円だ。
 深刻なのは9人以下。4人から9人までの402事業所は1人当たり512万円。3人以下の822事業所は1人当たり268万円。付加価値額がサラリーマンの平均年収より低くなっている。
 三条市も産業振興計画などを作って商工振興施策を展開しようとしている。しかし三条の業界をリードしている大手、中堅事業所に対する支援と、1人当たりの付加価値額が200万円台の事業所に対する支援は自ずと違ってくる。全部をごちゃ混ぜにして重点プロジェクトはこれなどとまとめるのは乱暴なのではないだろうか。小規模事業所にこそきめ細かな施策展開が必要だ。(スキップビート50 6月15日付け三条新聞)

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