道路から噴水が出ている!?
三条市民には珍しくもなんともないものでも、他地域の人から見れば面白いものが結構あるらしい。例えば消雪パイプ。「なんで道路から噴水が出ているのですか?」と聞かれたこともある。
消雪パイプは長岡市が発祥の地。浪花屋製菓創業者で長岡市議だった故今井与三郎氏が考案、昭和36年に第一号を敷設している。
普及したのは新潟県内をはじめ北陸から東北にかけての平野部。山間部や北海道など寒冷地では、路上の水が凍ってしまうために使われていない。関東や関西では消雪パイプを知らない人が多い。
「全国的には珍しい施設なのだから、使い方次第で面白くなるのではないか」と若手経済人。せっかく多額の税金を使って造った施設、道路の融雪に使うだけで冬場以外は眠らせておくのはもったいない、地下水に影響のない範囲で夏も活用できないだろうかという発想だ。
例えば猛暑で客足が鈍る時期、日を決めて商店街の区間だけ水を出す。地球温暖化対策として取り上げられている打ち水代わりになるほか、売り出しに合わせて夜間、噴水状態の水にカラフルな照明をあてれば、商店街のイメージアップや集客力向上につながりはしないだろうか。
五十嵐川改修事業が平成21年3月に完了する。生まれ変わった五十嵐川を商店街振興にどう結び付けるかは今後の大きな課題のひとつ。消雪パイプをうまく活用して「川辺の空間」と「水辺の商店街」を融合させることはできないだろうか。
夏まつりの一日、商店街を交通止めにする時間を延長して水の広場にしたらどうなるだろう。福島県などでは豊作や無病息災を祈る神事として水かけまつりが行われている。埼玉県などではタイなど東南アジア各国で行われている水かけまつりを日本風にアレンジしてイベントに仕立て上げようとしている。
消雪パイプはノズルの調整次第で水が飛び出す高さを変えることもできる。猛暑の中、子どもたちが水鉄砲片手に商店街を歓声を上げて走り回っている姿を見てみたい。
おとなのイベントも水を使えるようになれば変わるかもしれない。民謡踊り流しの一角に、びしょぬれになりながらのヒップホップやよさこいソーランなどのダンス、「水も滴るいい男(女)」仮装コンテストなどが加われば、新潟市の民謡流しとはひと味もふた味も違ったイベントになるのではないだろうか。年に一日だけ三条が「水の都」になる仕掛けができれば、観光イベント化も夢ではない。
消雪パイプが雪だけでなく、固定観念をも解かしてくれる施設になるかどうか。あるいは水のことだけに「水掛け論」で終わってしまうだろうか。(スキップビート49 6月4日付け三条新聞)