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救急車ならぬ救鈍車

 「県央地域の救急医療体制のあり方に関する検討会」が発足する。救急診療所の拡充に向けて県央地域の全医師会と、加茂市を除く各市町村が4月から具体的な協議を始める。
 県央の救急医療体制の整備が緊急の課題であることは、本欄でも繰り返し取り上げてきた。患者を乗せた救急車が、搬送先の病院を探して立ち往生している現状、新潟市や長岡市なら助かるレベルの救急患者が県央では助からない現状をできるだけ早く改善しなければならない。
 課題のひとつが救命救急センターの設置。新潟市民病院や長岡日赤病院頼みの状態を解消しなければならないのだが、設置には莫大な費用がかかる。巨額の赤字を抱える県立加茂病院、吉田病院などとの調整も必要になる。実現までには時間がかかる。
 その間、救急車の立ち往生状態を放置していては救鈍車になってしまう。当面の対策として急がなければならないのが平日夜間や休日の救急診療所の拡充強化だ。
 当番医が救急患者を診察したうえで、在宅で間に合う患者はその場で治療、入院治療が必要な患者は地元の病院に、重篤患者は市民病院や日赤病院に搬送する仕組みを整えられれば、救急が救鈍にならずに済む。「軽度の患者まで連れてくる県央の救急車は断る」などと新潟、長岡のセンターに受け入れを拒絶されることもなくなる。
 県央地域の救急医療体制のあり方に関する検討会には三条、燕、加茂、見附南蒲、西蒲の5つの医師会が委員として参加する。行政側は三条、燕、見附、田上、弥彦の五市町村と県三条地域振興局がオブザーバーとして参加する。
 加茂市は現時点では参加を見合わせている。小池加茂市長は加茂病院の移転新築と同病院への救命救急センター併設を主張している。診療所拡充への取り組み参加は加茂病院の移転新築にマイナスと考えているようだ。ただ県央の他市町村や加茂市医師会が検討会を設置することを阻止しようとまではしていない。他市町村は住民の命にかかわる緊急課題でもあり、加茂市抜きでスタートすることにした。
 診療所に関して検討しなければならない事項は多い。診療科目、開設時間、医師をはじめとするスタッフの確保、診療所の位置、必要な施設設備、行政の支援策など。遅くとも19年度内に今後の方向を打ち出さないと、県央の救急医療体制整備はますます遅れることになる。
 ちなみに県内7つの二次医療圏域のうち、新潟、中越、上越、下越の四圏域にはすでに救命救急センターがある。魚沼でも協議が始まっており、計画すらないのは県央と佐渡だけだ。
 県は24四時間小児救急医療体制についても現在の長岡だけでなく、上越、柏崎地域も整備するため、19年度予算に4700万円を計上した。この件でも県央はおいてけぼりだ。知事がどこの地域の出身だったのか、忘れてしまいそうだ。(スキップビート39 3月2日付け三条新聞)

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