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飲酒運転と官僚政治

 飲酒運転による重大事故が多発している。公務員の悪質違反も目立っている。三条市でもことし1月、消防職員による酒気帯び当て逃げ事件が起き、処分基準を見直した。
 酒気帯び当て逃げ事件を起こした職員の処分は停職2か月。市民の間で「甘すぎる」との批判が強まり、改選前の市議会でも問題になった。この職員は3月末に辞職、市は6月に基準を見直し、処分を重くした。
 新基準は、酒酔い運転はすべて免職、つまりクビ。事故を起こさなくても、公務外であっても、酒酔い運転が発覚すれば免職を基本とする。
 酒気帯び運転は、公務中の事故や違反は原則として免職。公務外でも人身事故は免職を基本とする。
 ただ公務外の物損事故や事故を伴わない違反については停職が基本。三条市交通安全条例で「市民は日常生活を通じて、自主的に交通安全の確保に努める」ことを市民の責務と定めていながら、市職員の違反が停職はおかしいとの批判に、市は「あくまで基準であり、過失の度合いなど個別事案の内容によって処分基準の量定以外とすることもある」としている。
 一連の飲酒重大事故の多発によって、道路交通法の改正論議が盛んになってきた。ひき逃げやアルコール提供者への罰則強化が中心のようだ。危険運転致死傷罪の最高刑が懲役20年なのに、ひき逃げと業務上過失致死罪は併合しても最高が懲役7年6か月。アルコール反応が出ないように事故現場から逃走した方が刑が軽くなるような逃げ得があってはならない。改正が急がれる。
 話はそれるが、一連の報道で気になる、というより嫌になることがある。法改正の主導者はだれなのか。新聞もテレビも「警察庁が法改正の検討を始めた」と報じている。予算執行に伴う話なら「○○省は・・・」「××庁は・・・」もわかる。そこまでは行政府の仕事だ。
 しかし道交法改正という明確な立法行為まで、行政府が主導することが当然のように報じられている。報道する側は何も感じないのだろうか。警察庁担当記者の原稿に対し、デスクは「自民党の内閣部会や法務部会はどう考えているのか」「衆院内閣委員会の動きは」などと聞かないのだろうか。そんな必要もないほど、立法府は機能していないということだろうか。
 交通ルールという、国民にもっとも身近で分かりやすい法律まで行政府が作っているのだから、日本の三権分立は建て前だけ。実際は官僚が行政だけでなく、立法も握っていることになる。にもかかわらず官僚は選挙で国民の審判を受けることもなければ、立法に対する結果責任を負うこともない。これでは日本は民主主義国のふりをしている官僚独裁国家のようなものだ。
 そういえば国会は、官僚が答弁するための政府委員制度を廃止した。議論くらいは官僚頼みでなく、議員同士でやろうということだったのに、いつの間にか以前のように官僚が答弁している。絶対権力は必ず腐敗する。だから飲酒事故同様、官僚不祥事もなくならないのだろう。(スキップビート17 9月2日付け三条新聞)

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