ぼったくり男爵 ぼますり子爵
「ぼったくり男爵」がことしの新語・流行語大賞トップ10に選ばれた。
国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長のことだ。
ことし5月に米紙ワシントン・ポストが
「IOCは地方行脚して食糧を食い尽くす王族。開催国を食い物にする悪癖がある」と指摘。
新型コロナウイルス禍にもかかわらず、緊急事態宣言中の東京に五輪開催を強要するバッハ会長を
「ぼったくり男爵」と名づけた。
結果的に東京五輪・パラリンピックは当初7340億円と見込んだ開催経費が、昨年末までに1兆6440億円に膨らんだ。
関連経費を含めると3兆円を超えたという指摘もある。
一方、無観客開催となったことなどで収入は大幅に減り、観光などによる経済効果もほとんどなかった。
IOCにぼったくられ、大赤字を抱えることになった東京五輪。
にもかかわらず札幌市などは2030年冬季五輪・パラリンピック誘致に動き出した。
懲りない人たちだ。
中国女子テニスの彭帥(ほうすい)選手が張高麗前副首相から性的関係を迫られたことをSNSに告発した後、行方が分からなくなっている。
この問題を重視した女子テニス協会(WTA)のスティーブ・サイモンCEOは
「中国の指導者たちはこの非常に深刻な問題に信頼できる方法で対処していない」と批判。
「彼女の自由と安全、検閲や強制、脅迫を受けていないかどうかに重大な疑念を抱いている」とし、「中国で開催されるすべての大会をただちに中止する」と発表した。
これに対してIOCは先月、バッハ会長が彭帥さんとテレビ通話し、安全に暮らしていることを確認したと発表、今月1日にも再びビデオ通話で安全を確認したという。
先月は動画や音声はなく、静止画だけを公表。今月は静止画すらなく、ただ「安全に暮らしていることを確認した」と発表した。
まるで中国政府のプロパガンダに加担しているかのようだ。
バッハ会長は「ぼったくり男爵」だけでは足りず、
「ごますり子爵」の称号も手に入れようとしているのだろうか。